新型コロナウイルスワクチンの2回接種を終えた人は、いくつかの簡単な方法でデジタル証明書を発行することが可能です。
COVID-19 ワクチン接種情報の記録先
予防接種の履歴は、オーストラリアの予防接種レジスター(Australian Immunisation Register, AIR)に記録されています。
ワクチン接種から24時間以内に、接種状況がレジスターに入力され、この情報はメディケア・アカウントの「Immunisation history statement(予防接種履歴書)」から確認することができます。
この履歴にはCOVID-19のワクチンだけでなく、これまでに受けたインフルエンザワクチンも記録されています。
14歳以上の人は、自身の予防接種履歴が必要となります。
ワクチン接種から10日経っても記録が表示されない場合は、ワクチンを受けた場所に一度連絡してください。必要に応じてAIRが調査を進めます。

Medicare card Source: AAP Image/Mick Tsikas
オーストラリアで承認されているワクチンを海外で接種された方は、その情報をAIRに追加することができます。海外での予防接種を履歴に追加する方法は、からご確認いただけます。
ワクチン接種証明書は、2回のワクチン接種を終えた人に発行されます。1回のみ接種している人は、予防接種の履歴書をワクチン接種の証明として使用することができます。
Also read

オーストラリアでコロナワクチンを接種するには?
ワクチン接種証明書の取得方法
「まだmyGovアカウントをお持ちでない方は、作成することを強くお勧めします」と話すのは、サービス・オーストラリアのゼネラル・マネージャー、ハンク・ジョンゲン氏です。
「myGovアカウントを作成したら、次はメディケアにリンクさせてください」
次に、モバイルアプリ「Express Plus Medicare」をダウンロードします。
「これをオンラインアカウントにリンクさせると、必要な証拠がすべて手のひらに収まるようになります」とジョンゲン氏は言います。
アプリを使いたくない場合は、予防接種の履歴をオンラインで開き、COVID-19デジタル証明書を選択し、それを携帯電話やパソコンにダウンロードするという方法もあります。
メディケアアカウントの詳細が最新でない場合、アカウントをリンクすることはできません。

Source: Services Australia
メディケアに加入していない方は、myGov経由で「Individual Healthcare Identifier Service」を利用して自分の記録にオンラインでアクセスすることができます。 その後、証明書をダウンロードしたり、デジタルウォレットに追加することができます。
Also read

ロックダウンでもできる 健康維持のための6つのポイント
14歳以下の子供のワクチン証明
14歳未満の子供の保護者は、myGovまたはメディケアアプリで子供の予防接種履歴にアクセスすることができます。
また予防接種を提供した機関が子供の予防接種履歴を印刷したり、AIRに電話(1800 653 809)して、郵送を依頼することもできます。
デジタル・ウォレットに証明書を追加
一方で、証明書をApple WalletまたはGoogle Payに追加することを選択した場合、そのデバイスにアクセスできる他の人も証明書を見ることができるということを留意する必要があります。「証明書を安全に保つのは、その人の責任です」とジョンゲン氏は言います。
スマートフォンがない場合/オンラインで証明書にアクセスしたくない場合
証明書を入手するには、スマートフォンからmyGovにアクセスするのがベストであると、ジョンゲン氏は述べますが、もしそのような方法が使えない、あるいは使いたくない場合は、サービス・オーストラリアに連絡(1800 653 809)すれば証明書のコピーを入手することができます。またワクチンを提供するプロバイダーも、ワクチン接種の履歴書を印刷することもできます。
情報の安全対策
サービス・オーストラリアによると、現行のCOVID-19ワクチン証明書には、不正行為に対する多くの安全対策が施されています。
Express Plus Medicareアプリを通して証明書を開き、画面を傾けると、紋章が移動し、色も変わることがわかります。
またチェックマークにはアニメーションが施されているほか、証明書の下には秒刻みに動くデジタルクロックもあります。
一方で、これら一部の不正防止策は、デジタルウォレットには対応しておらず、一度ダウンロードすると、上記の機能は表示されなくなります。
ジョンゲン氏は「セキュリティ対策の強化を含め、予防接種証明書を継続的に改善している」とし、「AppleおよびGoogleと緊密に連携している」ことも強調しました。
しかし、Express Plus Medicareアプリにはセキュリティ上の脆弱性があり、ワクチン接種証明書を偽装することができてしまいます。オーストラリア・サイバー・セキュリティ・センターは、政府機関に対し、ワクチン証明書の開発やさらなる安全対策を支援するよう助言しています。
詐欺に注意

Authorities are warning against sharing personal details through links contained in unsolicited text messages offering COVID-19 passports. Source: ACCC Scamwatch
COVID-19パスポートを2ドルで提供するというテキストメッセージやEメールが出回っていますが、これは詐欺です。リンクにはクリックしないようご注意ください。
「リンクをクリックすると、個人情報を要求され、間違って提供してしまうと、2ドル以上の損害を受けることになります」とジョンゲン氏は警告しています。
Also read

COVID-19詐欺から身を守るためには?
火木土の夜10時はおやすみ前にSBSの日本語ラジオ!