ニューサウスウェールズ州では、6月1日より、脱使い捨てプラスチックに向けた取り組みの第1弾目となる、軽量(ライトウェイト)プラスチックバック禁止令が施行されます。
国内で軽量プラスチックバッグの使用が唯一許可されていたニューサウスウェールズ州が、禁止令を施行することにより、オーストラリア全土で軽量プラスチックバッグが禁じられることになります。
軽量プラスチックバッグとは、持ち手付きのバッグで、厚さが35ミクロン以下であり、全体または一部がプラスチックであるものを指します。
ジェームズ・グリフィン環境相によると、使い捨てプラスチック製品および包装は、ニューサウスウェールズ州のごみの60%を占めているとし、その供給を最初に止めることで、使い捨てプラスチックがごみとして環境に出たり、埋め立てられたりするのを防ぐことができると述べています。
「数分間の便利のために使用される使い捨てバッグは、その後何年も環境に残り、最終的にはマイクロプラスチックに分解されるんです」と、23日会見で述べました。
政府は、今後20年間でニューサウスウェールズ州では約27億個のプラスチックごみが環境に流入するのを防ぐことができると期待しています。
また今回施行される軽量プラスチックバック禁止令には、代替品とされてきた、いわゆる「コンポスタブル」や「バイオプラスチック」も含まれます。
州政府はこれらの代替品の禁止について、商業的なコンポスト施設で特別に処理されない限り、生分解されることはないと説明し、ポイ捨てされたり、埋立地に送られたりしても生分解されず、従来のプラスチックと同じように大きな問題を引き起こす可能性があると述べています。
なお、青果物やデリで使用されるバッグ、ビンライナー、人間や動物の排泄物を入れるバッグ、医療用具を入れるバッグなど、「バリアバッグ」と呼ばれるものは対象外となります。
ニューサウスウェールズ州のイレニ・ペティノス中小企業担当相は、政府は州全土の 4万以上の企業に対して、使い捨てプラスチックを廃止できるよう支援してきたと述べています。
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南オーストラリアで使い捨てプラスティック禁止に
また11月1日からは、脱使い捨てプラスチック政策第2弾として、使い捨てのプラスチック製ストローやかき混ぜ棒、カトラリー、皿、さらには発泡ポリスチレン製の容器やカップの使用が禁止されます。
オーストラリアでは昨年、南オーストラリア州が国内で初めて、使い捨てプラスチックの使用を禁止しており、同9月にはクイーンズランド州も同様の法律を施行。ビクトリア州では、2023年2月からの禁止を発表しています。
一方、ニューサウスウェールズ州政府は、障がいや特定の医療ニーズを持つ人々の中には、安全で尊厳ある生活を送るために、 使い切りタイプのプラスチック製ストローが必要であることを認識しているとし、免除の枠組み案を、現在協議中であると述べています。枠組みは間もなく最終決定される予定です。
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