南オーストラリア州が、国内では初となる、ストローやカトラリーなどの使い捨てプラスチックの使用を禁止する法律を施行しました。政府は今後も他の品目を禁止リストに追加することを目標にしています。
州議会は昨年9月にこの法律を可決していましたが、COVID-19のパンデミックを考慮し、施行は延期されていました。
デイビット・スピアーズ環境相によると、新法は、使い捨てプラスティックの販売、供給、そして流通をすべて禁止するものとなります。
また、2022年初頭には、ポリスチレン製のカップやボウル、プレートなど、さらに多くの品目がリストに追加される予定です。

The rules, prohibit the use of disposable plastic items such as bags, cutlery, cups and bottles under a certain size. Source: Getty
遵守していない企業に対しては罰金が科せられる可能性がありますが、消費者からは新法に対する強い支持があるため、政府は企業がこの変化を喜んで受け入れることを期待しています。
「全国に先駆けて施行したことで、南オーストラリア州ではすでに、再利用や堆肥化が可能な代替品を製造する企業が進出し始めています」とスピアーズ相は述べています。
「禁止法は環境に良いだけでなく、経済的にも大きな利益をもたらし、地元の雇用を創出します」
一方でしました。禁止されるのは、プラスチック製のストローやドリンクスターラー、プレート、ポリスチレン製の容器やコップ、そしてプラスチック製の棒のついた綿棒などです。
連邦政府、州政府、並びに産業界が協力して設立したオーストラリア包装規約機構は、2025年までに「問題で、不要な使い捨てのプラスチック包装を段階的に廃止する」という国家目標を掲げています。

Disposable plastic straws, cutlery and containers will soon be banned in Victoria in a state government crackdown on single-use plastics. Source: ABC RN: Fiona Pepper
これにより、オーストラリアは、廃棄物問題を抑制するために使い捨てプラスチックに関する厳しい新法を導入した中国に近づくこととなります。
中国の国家発展改革委員会は2020年に、廃棄物削減のための5年間のロードマップ(計画案)を発表。
この政策では、2022年までにレジ袋を全国的に禁止するとともに、レストランでは使い捨てプラスチックの使用を30%削減することが目標にあげられています。またホテルでは使い捨てプラスチックアイテムの提供が2025年までに禁じられる予定です。

A worker sorts used plastics at a dump in Changping district of Beijing, China. Source: AAP
一方欧州全体では、ストロー、カトラリー、綿棒などの使い捨てプラスチックの使用禁止が2021年1月に施行されました。
EU加盟国は、2029年を目処にペットボトルの回収率を90%にすることが目標にあげられているほか、ペットボトルは2025年までに少なくとも25%、2030年までに30%の再生材を使用することが求められています。
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