ビクトリア州警察は、人種や肌の色、宗教、言語などに基づき、個人を捜査対象とする、いわゆるレイシャル・プロファイリングを行ったという告発を拒否しました。
新たな報告書によると、アフリカ系、中東系、アジア系、さらにはファースト・ネーションズのビクトリア州民が、2020年のコロナ規制違反に対して不釣り合いな罰金を科せられていることが判明しました。しかし、ビクトリア州警察は「事実ではない」と主張しています。
メルボルンのメンタルヘルスワーカーであるナヴ・アザドゾイさんは、自身には州のCOVID外出禁止令から免除されるあらゆる理由があったにもかかわらず、COVID-19の規制に違反したとして、罰金を科せられた約4万人のうちの1人です。
「当時特定の時間帯に外出できたのは特定の分野で働いている人だけで、私もその一人でした」
ビジネスを経営していることを証明する書類や許可証、その他もろもろを見せたにもかかわらず、アザドゾイさんは「標的にされ、罰金を科された」と説明します。
アフガン系オーストラリア人であるアザドゾイさんは、他のコミュニティーのメンバーとともに、人種差別的なプロファイリングを受けたと考えています。
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アザゾイさんが勤めるコミュニティー・ハウジング・タワーの住民は先月、パンデミック発生時に居住区全体が封鎖されたことをめぐり、ビクトリア州政府と賠償賠償請求で和解しています。
弁護団は、COVID違反で罰金を科された人々は、レイシャル・プロファイリングの犠牲者あると訴えてきました。
インナー・メルボルン・コミュニティ・リーガルで、警察アカウンタビリティ・プロジェクトに関わっているイロ・ディアスさんは、関わったクライアントは皆、警察によるレイシャル・プロファイリングの話を共有していると説明しています。
インナー・メルボルン・コミュニティ・リーガルが発表した新たな報告書によると、2020年、COVIDの規制違反に対して3万7,000件以上の罰金が科されています。
しかし罰金の20%以上がアフリカ系および中東系の人々に対して課されており、このグループはCOVIDの罰則を受ける可能性が4倍も高かったことがわかりました。
また州の人口の1%にも満たないファースト・ネーションの人々は、罰金の2.5%を受け取っていることも判明しました。
この報告書の主任研究者で医師のタマル・ホプキンスさんは、この報告書は「ビクトリア州でレイシャル・プロファイリングが行われていることを示す、過去の証拠を土台としている」と話します。
一方、ビクトリア州警察組合のウェイン・ガット氏は、この報告書を「ホワイトノイズ」と呼んで反論しています。
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COVID違反に関する人種プロファイリングの非難を拒否
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