豪兵救った日本人軍医「命の恩人」 日豪遺族が探し当て

POW Australian Japanese World War 2

Australian POW Gordon Bell (L) and Japamese imperial army medical officer Dr Yasuteru Mitsufuji (R) Source: Tracy Bell

トレイシー・ベルさんの父親ゴードン・ベルさんは、第二次世界大戦中、豪衛生兵としてジャワ島に送られ、日本軍の捕虜となりました。ゴードンさんは悲惨な経験を余儀なくされた一方で、戦後は「幸せな人生を送ることができ、家族思いのすばらしい父親だった」とトレイシーさんは語ります。


第2次世界大戦中オーストラリアと日本は敵対関係で、東南アジアやパプアニューギニアでは、約4年近くに渡って交戦状態が続きました。日本軍による豪本土への攻撃としては、ダーウィンとブルームの空爆が広く知られており、多数の犠牲者を出しました。

第2次世界大戦は、オーストラリア人の心に深い傷跡を残し、戦争が終わった後も長い間、オーストラリア人は日本人への憤りを感じていました。
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Gordon Bell and soldiers (2nd row 3rd right) Source: Tracy Bell
トレイシー・ベルさんは、首都キャンベラに近い小さな町クウィーンビエン在住です。トレイシーさんの父親ゴードンさんは、第2次世界大戦中オーストラリア軍の衛生兵としてインドネシアに派遣され、ジャワ島で日本軍の捕虜になりました。トレイシーさんは、ゴードンさんから、戦時中日本人の軍医で病院長をつとめていた光藤葆光(やすてる)さんに、自分の命を助けてもらったと聞き、育ちました。
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Dr Yasuteru Mitsufuji holding a puppy Source: Tracy Bell
ゴードン・ベルさんは2001年に、光藤葆光さんは1994年に亡くなっています。

トレイシーさんと2人の姉は約30年もの間、光藤元軍医を探し続け、2015年に、元軍医の妻・益子さんが広島県福山市に健在であることを知りました。日豪遺族は昨年2018年に感動の対面を果たしました。
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Masuko Mitsufuji (L) and Tracy Bell (R) Source: Tracy Bell
ゴードンさんと光藤さんは、戦時中どのようにして出会ったのか、当時の状況などについて、トレイシーさんにお話を聞きました。

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