Key Points
- リシ・スナク英新首相のダウニング街10番地での演説は、猫のラリーが主役となりました
- 首相官邸ネズミ捕獲長を2011年から務めるラリーは、過去4人の首相よりも長く任務についています
イギリスが近年まれにみる、政治や経済の混乱という厳しい状況に立たされ、首相がめまぐるしく交代する中、ひとつ変わらぬものがあります。
それは元野良である猫のラリー。
25日火曜日、イギリスの新首相、リシ・スナク氏が就任演説を行いましたが、見物人やジャーナリストの多くは、首相の近くでポーズをとるトラ猫に気を取られました。
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でもこの猫、ただの猫ではありません。
ラリーには首相官邸の「ネズミ捕獲長」という役職があり、過去4人の首相よりも長い11年間、ダウニング街10番地に居を構えてきました。
ラリーの在任期間中、デービッド・キャメロン、テリーザ・メイ、ボリス・ジョンソン、リズ・トラス、そして今回のスナク氏が首相を務めてきました。
では、ドラマチックなイギリス政治の世界で、なぜ猫のラリーは不変の存在になったのでしょうか。
ラリーとは?
茶色と白のトラ猫であるラリーは、ダウニング街10番地のスタッフによって、「Battersea Dogs & Cats Home」というシェルターから引き取られました。
2011年には、ダウニング街10番地の猫として初めてチーフ・マウザー(ネズミ捕獲長)という正式な称号を与えられました。

Larry the cat was appointed Chief Mouser to the Cabinet Office in 2011. Source: AAP / TOLGA AKMEN
あるツイッターでは次のようにつぶやきました。
「リシ・スナクが首相になる。彼の家族は大金持ちだから、明日から僕のメニューはキャビアとロブスターだ」
また別のツイートでは、
「リシ・スナクが国王に会いに行っている。首相に任命されるためなのか、チャールズがお金を借りたいのか不明だ」と綴りました。
政府のウェブサイトによると、ラリーのスキルは「大きな影響力」を発揮していると言います。
「ラリーは毎日、この家を訪れる客を出迎え、セキュリティ・ディフェンスを検査し、アンティーク家具の昼寝の質をテストしている」と同サイトは伝えています。
「彼の日々の仕事には、この家を占拠したネズミの解決策を考えることも含まれています」
ラリーいわく、これはまだ「戦術的計画段階」なのだそうです。
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