クリスマスもカウントダウンに入り、多くの人が旅行のため、または家族や友人との再会のため、準備を始めているのではないでしょうか。
しかし、8つの異なる管轄区域がそれぞれ異なる規則を発表しており、また中にはクリスマスシーズンに向けて規制を変更しているところもあり、この夏旅行を計画している人は注意が必要です。
どのような書類に記入すればよいのか?検査を受けるべきなのか?到着後に隔離は必要なのか?など、他州への旅行を計画している方へ、それぞれの規制についてまとめます。
ニューサウスウェールズ州
ニューサウスウェールズ州は、すべての州とテリトリーの人々に対して州境を再開しており、入州申告書の記入やCOVID検査、自己隔離の必要はありません。
しかし、入州14日前に感染懸念場所を訪れた場合は、規則や制限があります。
感染が発生している地域、または感染が懸念される地域を訪問した場合は、ニューサウスウェールズ州に入る24時間以内前、または入州時に入州申告書を作成する必要があります。さらに、これら感染懸念地域を訪れた場合は、入州後直ちに滞在場所へと移動し、感染地域を訪れてから14日が経過するか、または懸念地域指定が取り消されるまで、そこに滞在する必要があります。
その際、滞在先からの外出が許可されるのは以下です
- 食事やサービスを受けるため
- 仕事、教育のため、育児、共同養育のための移動
- 医療、予防接種、健康用品の購入、介護の責任を果たすため
- 引っ越し
- 一人で、あるいは家族と一緒に、あるいは他の一人と一緒に屋外で運動するため
- 動物に餌を与えたり、ケアのため
- 緊急の場合
感染の懸念が高い地域を訪れた場合、規制は濃厚接触者、またはカジュアルコンタクトかによって異なりますので、確認する必要があります。
カジュアルコンタクトとみなされたニューサウスウェールズ州の住人は、直ちに検査を受け、陰性結果が出るまで隔離する必要があります。一方で州民でないカジュアルコンタクトは、陰性結果が出てから入州することが許可されます。結果のコピーは必要に応じて提示できるよう、常に携帯することをお勧めします。
濃厚接者とみなされたニューサウスウェールズ州の住人は、入州することが許可されています。ただし、すぐに検査を受け、自宅または適切な場所で、感染場所を訪れてから14日が経過するまで隔離することが義務付けられています。ワクチンの2回接種を終えている人は、感染場所を訪れてから7日経過するまでの隔離に短縮されています。
一方、州民でない濃厚接触者は、ワクチン接種を終えている人のみ入州が許可されています。感染場所を訪れてから7日が経過するまでの隔離が義務付けられています。ワクチン接種を完了していない人は、ニューサウスウェールズ州に入ることはできず、現在滞在している州やテリトリーの規制に従う必要があります。
ニューサウスウェールズ州の保健省は、地方や遠隔地のアボリジニのコミュニティに渡航する方は、予防接種を受け、体調不良の場合は渡航を控えることを強く推奨しています。
ニューサウスウェールズ州の最新のCOVID-19規制や制限はから。

Australians have found it hard to keep up with evolving border rules in different states and territories. Source: AAP
ビクトリア州
ビクトリア州への国内旅行者は、旅行許可証を取得する必要がなくなりました(過去14日間に海外に滞在していた場合を除く)。また、COVID-19検査や検疫の必要もありません。
さらに他州でホテル検疫を終えた場合、ビクトリア州への入州に許可証は必要ありません。
ACT(オーストラリアン・キャピトル・テリトリー)
ACTの住人、非住人問わず、過去14日間に「ハイリスク地域」を訪れていなければ、ACTへ入ることが許可されます。また免除申請書の記入、検疫や自宅待機の必要もありません。
ワクチン接種を完了した住人・非住人で、過去14日間にハイリスク地域を訪れた場合は、ACTに到着する72時間前にを記入する必要があります。入州時に免除書類を受け取り、症状の有無を確認し、症状がある場合は直ちに検査を受ける必要があります。
一方でワクチン未接種の住人で、過去14日間にハイリスク地域を訪れた人は、ACTに到着してから72時間以内にを記入する必要があります。身分証明書、居住場所、現在の管轄区域を離れる権限があることを確認した上で、免除書が発行されます。
ハイリスク地域を訪れてから14日間が経過するまで、自宅で待機することが義務付けられます。外出が許可されるのは以下の理由です。
- 必要不可欠な仕事や教育を受けるため、自宅などでリモートで行えない場合
- 必要不可欠な仕事・教育を受けるために、子供をチャイルドケアに送迎する場合
- 生活必需品や薬などの買い物のため
- 医療・健康サービスを受けるため、脆弱な人のケアのため
- COVID-19 ワクチン接種
- 屋外での運動(1日1時間まで)
- 家畜やペットなどのケアのため
- 緊急時
12歳以上の人は、屋外で激しい運動をする場合を除き、上記の理由により外出する際には常にマスクを着用する必要があります。
ワクチン未接種の非住人で、過去14日以内にハイリスク地域を訪れた場合、到着前に免除を受けない限り、ACTに入ることはできません。免除を受けた場合、滞在条件または免除文書に記載されている条件を遵守する必要があります。
12歳未満の同伴者は、同伴する両親または保護者と同じ要件に従わなければなりません。
同伴者がいない12歳未満の旅行者は、入国前に免除を受けない限り、ACTに入ることはできません。またケースバイケースで条件が提示される予定です。これらの条件には、検査要件のみが含まれる可能性があります。
クイーンズランド州
入州の条件は、過去14日間にCOVID-19のホットスポットに滞在していたかどうか、またワクチン接種を完了しているかどうかによって異なります。
セーフ・トラベル・ゾーンまたはグリーン・ゾーンから渡航する場合は、渡航制限はありません。
ワクチン接種を完了している場合、制限のないニューサウスウェールズ州の地域からであれば、自由に旅行することができますが、ワクチン接種を完了していない場合は、でのみ入州が可能です。
制限されているニューサウスウェールズ州の地域からクイーンズランド州へ入る場合、ワクチン接種を完了しており、渡航目的がことが条件となります。一方、ワクチン接種を完了していない場合、制限された州境の地域からクイーンズランド州への渡航は、必要不可欠な目的のみに制限されます。
制限地域の確認は から。
過去14日間にホットスポットに指定された地域を訪れた場合、ワクチン完了者で、到着から72時間以内にPCR検査で陰性結果が確認されれば「ホットスポット・トラベラー」として入州することが許可されます。ただし、クイーンズランド州に到着して5日目に検査を受ける必要があります。

Tom Underhill (left) is reunited with family as he arrives from Sydney to Brisbane Domestic Airport as Queensland opens hard borders after 229 days. Source: AAP Image/Jono Searle
ホットスポット・トラベラーとして入州した場合、隔離の必要はありませんが、到着からはじめの14日間は他州における感染危険場所(エクスポージャーサイト)のリストを監視し、COVID-19の症状が出た場合、検査を受けることが求められます。
クイーンズランド州に到着する14日間前以内に他州の感染施設(感染者が確認された施設)を訪れた場合でも、ワクチンを完了しており、到着72時間以内の検査で陰性結果を提示できれば、入州することは可能です。この場合、個人宅(条件を満たす場合)または政府指定の宿泊施設に自費で検疫を受ける必要があります。
入州以降、他州の感染場所を訪れていたことがわかった場合、直ちに滞在場所で隔離し、クイーンズランド州の保健省に連絡、14日間の隔離が義務付られます。
南オーストラリア州
南オーストラリア州は、ワクチン接種済みの旅行者に州境を再開しています。州民を含む、12歳2カ月以上のすべての旅行者がワクチン接種が必要となります。
他州から南オーストラリア州に到着する人(州民を含む)は、の申請が必要となります。申請は到着予定日の14日前から可能となりますが、少なくとも72時間前までに申請することが推奨されています。
このフォームは、COVID-19リスクを評価し、入州条件についてアドバイスするもので、出発地点とリスクのレベルによっては、モバイルアプリのを使用して、検疫、検査、症状チェックの要件を満たす必要がある場合もあります。
ワクチン未摂取者で、医療免除も受けていない場合、州民も含め、南オーストラリア州に入ることはできません。
免除が承認された場合、検疫と検査の必要性について通知されます。
個々の状況によっては、ヘルスチェックSAを使用した自宅での検疫、またはメディ・ホテルでの検疫が必要となる場合があります。
西オーストラリア州
西オーストラリア州は、ワクチン接種を完了した国内旅行者・海外旅行者に対して来年2月5日から州境・国境を再開します。この日より隔離の必要はなくなります。
現時点で、隔離なしに南オーストラリア州に入れるのは、タスマニア州からの旅行者のみとなっています。その他の地域からの旅行者は、14日間の自己隔離が義務となっています。
ノーザン・テリトリー
ノーザン・テリトリーへ入ることが許可されるのは、ワクチン完了者、住民、そしてワクチンを受けることができない(12歳未満など)人に限られています。
レッドゾーンからノーザン・テリトリーに入る国内旅行者は、ワクチン接種を完了していて、条件を満たしていれば自宅で7日間の隔離を行うことが可能かもしれません。ボーダー・エントリー・フォームが処理されてから、詳細の通知を受けるでしょう。
ワクチンを接種していない、テリトリー民は、出発地がグリーンゾーンであればノーザン・テリトリーに入ることができます。しかし、検査で陰性結果が出るまで、適切な場所で自己隔離を行う必要があります。
一方でワクチンを接種していないテリトリー民で、レッドゾーンから戻る場合は、監視された施設で14日間の隔離が義務付けられています。
ワクチンを接種していない非テリトリー民がノーザン・テリトリーに入る場合は、が必要となります。その後入州の条件を満たした場合、14日間、監視下の検疫が義務付けられます。入州の条件が満たされなかった場合は、ノーザン・テリトリーに入ることはできません。
ノーザン・テリトリーにおける最新のCOVID-19規制や制限は から。

People arrive from Sydney to Brisbane Domestic Airport, Brisbane, Monday, 13 December 2021. Source: AAP Image/Jono Searle
タスマニア州
ワクチンを接種していない旅行者並びに州民は、許可を得ないと入州することはできません。
申請書には、自己隔離が可能な適切な施設の証拠、あるいはホテル検疫の申請(有料)が必要です。また、タスマニアに出発する72時間以内前に受けたPCRテストが陰性であることを証明する必要があります(これは5歳以上のすべての渡航者に適用されます)。
2021年12月15日以降、ワクチン接種を完了しており、ハイリスク地域やエクストリームリスク地域に滞在していない場合、COVID-19の検査や検疫は必要なく、渡航登録のみとなります。
一方で、ワクチン接種を終えているものの、タスマニアに到着する14日前にハイリスク地域を訪れていた場合は、タスマニアへの出発前72時間以内に PCR検査が陰性であることを報告する必要があります。
タスマニアに到着する14日前にエクストリームリスク地域を訪れた全ての旅行者は、入州承認の申請を行う必要があります。承認された場合、検査や検疫の必要性など、追加の条件が適用されます。
一方でワクチンを接種していない旅行者は、タスマニア到着前に滞在していた地域問わず、入州の許可を申請する必要があります。
火木土の夜10時はおやすみ前にSBSの日本語ラジオ!