ビクトリア州のダニエル・アンドリュース州首相が19日、州の再開計画「ロードマップ」を発表しました。
規制緩和は、同州におけるワクチン接種率の上昇を受け、早ければ来週にも実施される予定ですが、患者数の変化に応じて、政府は計画を見直す準備もあると述べています。
アンドリューズ州首相は、今後も入院患者数や医療システムの圧迫状況を、「毎時間、毎晩、監視する」とし、緩和は段階的に、そして慎重に行われ、「後戻りはできない」と強調しました。
「このパンデミックを乗り越え、普通の生活を取り戻なさなければなりません」
1回目のワクチン接種率が80%に到達した時点で緩和される規制
ビクトリア州では、9月26日までに、対象となる住民の80%が少なくとも1回目のワクチン接種を終える予定です。
この目標値に到達すれば、屋外でのレクリエーションが再開(人数制限有り)されるほか、屋外でのパーソナルトレーニングも5人まで可能となります。
また、自宅から移動できる距離も10kmから15kmに拡大されます。
10月5日頃から最終学年の生徒は学校に戻ることが可能となり、その約2週間後の10月18日頃には、プレップの生徒は週3日、1年生と2年生は週2日の登校が可能になります。
2回目のワクチン接種率が70%に到達した時点で緩和される規制
この目標値は10月26日頃に到達する見込みです。
ワクチンの2回接種を終えた人は、10人まで屋外で集まることが可能となり、レクリエーションやコミュニティ・スポーツ・トレーニングが再開されます。
パブやクラブ、エンターテイメント施設では、50人まで屋外で集まることが可能となるほか、結婚式や葬儀も屋外であれば50人まで可能となります。
残りの学年も、少なくとも週の一部、対面授業を受けられるようになります。
美容院などのパーソナルサービスは、ワクチン完了者を対象に、一度に5人まで、屋内での営業を再開することができます。
ビクトリア州地方部でも、この70%の目標値に達した時点で、制限がさらに緩和されます。
屋内のレクリエーションやスポーツは、人数を制限した上で再開するほか、パブやクラブ、エンターテイメント施設では、ワクチン完了者30人まで収容が可能となります。
礼拝や葬儀、結婚式は、屋内ではワクチン完了者30人まで、屋外では100人まで可能となります。
2回目のワクチン接種率が80%に到達した時点で緩和される規制
州民の80%が完全にワクチンを接種した時点で、ビクトリア州の地域とメルボルン都市圏の規制は同等になります。
自宅への来客は、ワクチン完了者10人まで可能となるほか、屋外の公共の場では30人まで集まることができるようになります。
パブ、レストラン、カフェは着席のみで営業が再開し、ワクチン完了者であれば店内に150人、屋外には500人まで受け入れることが可能となります。
屋内のコミュニティスポーツも再開され、美容院やパーソナルケアも完全にワクチンを接種した人が利用できるようになります。
リテールの営業も再開されますが、屋内では引き続きマスク着用が義務となります。
結婚式、葬儀、礼拝などは、ワクチン完了者であれば屋内に150人、屋外には500人集まることができるようになります。
幼児教育や保育園は完全に再開され、すべての生徒が、追加の安全対策が施された学校に戻ることが可能となります。またワクチン接種を完了した大人も、現場での教育を受けることができるようになります。
可能であれば引き続き在宅勤務が推奨されますが、ワクチン接種を完了している人は職場に出勤することができます。
2回目のワクチン接種率が80%を超えた時点で検討されている規制
国の再開計画は、ワクチン接種率80%までのガイドラインとなっていますが、アンドリューズ州首相は、2回の接種率が80%を越せば、ビクトリア州民はさらなる規制緩和を期待できると述べています。
クリスマスまでに来客は最大30人期待できるほか、国内旅行、さらには「グリーン・レーン」に指定された国への海外旅行も検討されています。
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