ドミニク・ペロテイ氏がニューサウスウェールズ州の新首相に就任し、COVID-19によるロックダウンからの脱却を目指す同州のトップの座を奪いました。
ペロテイ氏は、火曜日の朝に行われたニューサウスウェールズ州の自由党投票で、計画相のロブ・ストークス氏に勝利し、同州史上最年少の39歳で、代46目の州首相となりました。火曜日の午後には、ガバメント・ハウスで正式にリーダーに就任しました。
ペロテイ氏は、39票対5票という圧倒的な差でリーダーの座を獲得。その直後記者団に対し、「この栄誉を認められたことを光栄に思う」と述べました。
6児の父である新州首相は、その後の記者会見で、ニューサウスウェールズ州の勤労者世帯の生活向上を目標にする「ファミリー・プレミア」になりたいと宣言しました。
「困難な時期であったことは承知する」とした上で、ニューサウスウェールズ州の未来が明るいという希望を持ち、楽観的であると述べました。
ペロテイ氏の就任は、100日以上に及んだ同州のロックダウン解除が来週11日に控える、突如のことでした。
州首相は、「トンネルの先には光が見える」と述べ、州が掲げた計画に引き続きコミットし、「これまで以上に強く、安全に、成功裏に復活する」と誓いました。
「人々が職場に戻り、ビジネスが再開することが我々政府の焦点です」
ペロテイ氏は先週金曜日、したことを受け、政権交代を余儀なくされましたが、前任に対しては「多くの人々、特に女性や移民のコミュニティにとって魅力的なロールモデルであった」と敬意を示しました。
自由党の副党首には、スチュアート・エアーズ西シドニー相が無投票で選出されました。
エアーズ氏は同州は「都市部、海岸部、郊外、ブッシュのいずれにおいても、計り知れない困難を経験してきた」とし、州全体のコミュニティに焦点を当てたリーダーシップを発揮すると、記者団に語りました。
ペロテイ氏は、エアーズ氏の投票に先立ち取引があったとされ、エアーズ氏が副党首に、マット・キーン環境相が財務相に就任することを発表していました。

Newly elected Premier Dominic Perrottet (right) arrives with Deputy Leader Stuart Ayres (left) for a swearing in ceremony at NSW Government House. Source: AAP
ペロテイ氏は、以前から将来の州首相候補として注目されており、ニューサウスウェールズ自由党の中心人物として急成長を遂げてきました。
「私は自分の宗教観とキリスト教の信仰に大変な誇りを持っています」
「州の大半の人々は、宗教の自由を信じ、民族的背景や宗教的価値観に関わらず、公共の場で奉仕する機会の自由を信じています」
またペロテイ州首相は、2019年に中絶の非犯罪化に反対したことにも触れ、それは「多くの議員や州民と同じ考えであった」と述べ、当時の判断を擁護しました。
「私はこれまでも、そのような性質の問題が、たとえ稀であっても出てきた場合には、我が党は常に良心的な投票を行うと言ってきました」とし、ニューサウスウェールズ州における安楽死法についても、同様の良心的投票を支持すると述べました。
「これらはセンシティブで、難しく、困難な問題であります」
またLGBTQIのコミュニティは、彼が州をリードすることに懸念を抱くべきではないと強調しました。
「私の価値観の大前提は、すべての人に対する敬意と尊厳です」
ペロテイ氏は、州政府が最近、2030年までに排出量を2005年比で50%削減することを約束した後に州首相に就任しましたが、これについては州の計画に引き続きコミットすると同時に、そのアプローチにおいて「財政的保守性」を維持すると述べました。
「政府は支出の大きさで成功を測るべきではなく、人々の生活を全面的に改善するために提供した成果で成功を測るべきである」と述べました。
ニューサウスウェールズ州政府は先週、に見舞われており、ベラジクリアン元州首相をはじめ、国民党党首兼副州首相のジョン・バリラロ氏も突如辞任、またアンドリュー・コンスタンス運輸相は州政府からの撤退を発表しました。
これらの辞任により、連合は3つの補欠選挙に直面することになり、同州議会ではわずかな多数派であるため、議席を失う可能性は大きいとされます。
ペロテイ州首相は、内閣改造の発表は今年後半まで待つとする一方で、「多様な」リーダーシップチームにしたいと述べています。
「多様性があれば、よりよい政府になります。それが私の目指すところです」
またストークス氏は、「ペロテイ氏に全面的な忠誠と支援を与える」とし、「ドン・ペロテイは素晴らしい首相になるだろう」と記者団に語りました。
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