保守連合による前連邦政権で、2つの省庁でスタッフとして働いたレイチェル・ミラーは65万ドルの和解金を受け取ることになります。
この和解金は、税金から支払われます。
レイチェル・ミラーは、アラン・タッジ元教育相と交際していた際に、身体的虐待を受けたこと、自由党ミカエラ・キャッシュ上院議員の下で働いていたときに職場でのいじめを受けたとして訴えを起こしていました。

Alan Tudge has strenuously denied the allegations. Source: AAP
ミラーは、秘密保持契約書への署名を求められていないとした上で、この和解金について透明性を確保しておきたいと話しています。
ミラーは6日、ABCラジオでこう話しました。
“公選された役人が関与しており、政府は税金からこの和解金を支払うということに対して、大きな反響がありました。納税者はこのことを知る権利があるのではないでしょうか”
“これは、ジェンキンス・レビュー(性的差別・安全な職場についての調査レポート)の主旨でもあります。苦情申し立てのプロセスと結果の透明性が重要です。ですから私はこれを公表するのです”
ミラーは、連邦政府に責任を認めさせるために連邦裁判所で訴訟を起こす可能性は低いと話しました。
“私にとっては大きな決断です。2020年から戦い続け、個人的にも健康に関しても多大な犠牲を払ってきました”
“ただ秘密保持契約がなかったという事実は、説得力があったと考えています”
タッジは、強くこの訴えを否定していました。
調査委員会では、タッジの閣僚としての基準違反の証拠は不十分でしたが、ミラーは調査に参加していませんでした。
'Heads in the sand'
"Heads in the sand” 砂の中の頭とは、問題を無視し、考えることを拒否することを意味します。
ミラーは、彼女の経験をもってしても、保守連合は内部の改革をしなかっただろうと話します。
“彼らは、砂の中に固く頭を突っ込んでいました(完全に無視しました)。
事実、自由党員は一人として、私に経験を聞こうとさえしたりしませんでした”
“たくさんのスタッフがいまだに国会で働いていることはわかっています。彼らは、あの建物の中で働いていて、この問題について話そうとはしないと思います。なぜなら、その結果がよくわかっているからです。これは変わらなければいけません”
ペニー・ウォン外相はABCラジオに、ミラーの望む結果で和解が進むことを望むと話しました。
“彼女は明らかに非常に困難な時期をすごしました。彼女の人生においてこの問題が決着つくようになればと願っています”
ミラーは、この国会での経験や、和解によって「定義(キャラクター)付け」をされたくないと話しました。
“私は、「赤いドレスの女」になりたくないと思っていました。私を知らない多くの他人はすでにそのように私を呼んでいますが”
“もう、終わりにして自分のために次に進みたいと考えています”
火木土の夜10時はおやすみ前にSBSの日本語ラジオ!
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