アボリジニ言語と英語のバイリンガル教育を行う『グンバインギヤ・フリーダム・スクール(GGFS)』が来年開校することがわかりました。先住民言語のバイリンガルスクールがニューサウスウェールズ州に開校するのは今回が初めてです。
このほど開校許可が下りたGGFSは、ブラリ・ミュールレイ ・ニャンガン・アボリジニ法人よって運営され、キンディから2年生までの約15人を受け入れる予定です。
同法人のクラーク・ウェブCEOは、開校の許可がようやく下りたことを「大変うれしく思う」とSBSニュースに語りました。
「何年も前から開校の話をしていたので、嬉しさと高揚感、そして安堵感でいっぱいです」
「学校の開校に向けてようやく行動ができます。子供たちが最高の教育を受けられるよう努めます」
学校はNSW TAFEのコフスハーバー・キャンパス内の建物を拠点とし、文化的に安全な環境で、グンバインギヤ語と英語を織り交ぜた低学年の教育が提供されます。
また教師は、近くのコフスクリーク(ブルンガル)や1950年代まで長老が住んでいた古いキャンプなど、学校外でも授業を行う予定です。
「私たちの目標は、子供たちが学校に行きたいと思うような環境を作ることです。子供たちが学校に行くことを面倒に感じず、親も子供を学校に連れて行くことにストレスを感じないよう努めます」とウェブCEOは述べています。

Clark Webb at Coffs Creek, which is known as Buluunggal in the Gumbaynggirr language. Source: Lucy Murray
「自分たちの文化を大切にしてくれる学校に通うことは、子供たちが安心してありのままの自分でいられるためには重要なことです」
「子供たちがゴオリ族としての自分を表現し、それを誇りに思うことは、彼らの自尊心と教育的成果にとって重要なことなのです」
学校は資格を持つ校長とクラス担任のほか、大学の資格を持たない2人の語学教師を雇用することを予定しています。また語学教師は、学校の拡大に伴い、大学で教育学位を取得するための支援を受けることが可能になるなど、大人にとってもメリットがあります。
「彼らの専門性を高めることは、学校の成長にも繋がります」
「生徒たちには長老や家庭教師が付き、西洋の教育現場で求められている成果を達成できているか、確認されます」
今回初めて下りた運営許可は、期限が12ヵ月となっているため、学校は来年、長期許可を申請する必要があります。
ノーザンテリトリーには、すでに複数の先住民言語のバイリンガル・スクールがあり、生徒は1日の最初の4時間を英語で学び、残りの時間を先住民言語で学んでいます。
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