ビクトリア州の保健当局は、メルボルンにおける「今まで見たことがないほど早く、感染力が強い」コロナウイルスの変異株に引き続き懸念を示しており、木曜日に解除される予定であったロックダウンをさらに7日間、延長することがわかりました。ジェームズ・メリノ州首相代理が2日水曜日に発表しました。一方でビクトリア州の地方では規制の一部が緩和されます。
水曜日の発表によると、直近24時間に行われた5万1000件強の検査からは、新たに6件の陽性者が確認され、現在のクラスター感染数は60人となりました。
メリノ州首相代理は、ウイルスの感染率が高いことを受け、10日木曜日深夜までの、ロックダウン延長を決定。
「放っておけば、感染は爆発するでしょう」、「今封じ込めないと、死者が出ます」とメリノ州首相代理は繰り返し述べています。
メルボルン・メトロポリタン地区の住民は、生活必需品の買い物、許可された仕事、ケア、運動、ワクチン接種の5つの理由のみ、外出が許可されます。またこれらの理由により外出する場合、移動距離が、現半径5㎞から10㎞へと拡大されます。
11年生並びに12年生は、リモートから教室でのレッスンへと移行します。
一方、ビクトリア州の地方では、6月3日午前0時以降から外出禁止令が解除されるほか、移動距離制限も廃止。しかし、集まりの人数制限は残り、屋外での集まりは10人までとなります。
水曜日に発表された新規感染者は、今週はじめに報告された高齢者施設での感染とは関連していません。この施設では入居者1人、スタッフ2人の感染が確認されています。
COVID-19の検査責任者である、ジェロン・ウェイマー氏によると、今回のアウトブレイクでは少なくとも陽性者の4-5人は「一瞬の接触」でウイルスに感染していることが明らかになっています。
「彼らはお互いの名前は知りません。これは、これまでの事例と大きく異なります」とウェイマー氏は述べています。
メルボルンで現在蔓延している、インドで初めて検出された変異株は、感染力が非常に強く、政府や保健当局による会議は夜遅くまで続きました。またこの変異株が、メルボルンの14ヵ所のショッピングセンターで拡大している懸念を受け、これらのセンターを訪れた人に検査を受けるよう呼び掛けています。
ビクトリア州の「感染危険場所(エクスポージャー・サイト)」は現在、350を超え、または一次接触者の人数は4800人となっていますが、うち75%からはすでに陰性が確認されています。
高齢者施設・障がい者施設の従事者を専用にしたワクチンのエキスプレス・レーンは、午前9時から午後4時までオープンし、従事者は雇用証明書を提示する必要があります。
高齢者施設、「アーケア・メイドストーン」での感染拡大は、ゲノム検査により、南オーストラリア州の検疫ホテルから流出したウイルスとの関連が明らかになっており、これらの施設で働く職員や入居者に対するワクチン接種が遅れていたことを浮き彫りにしました。
上院が行ったおよその計算によると、連邦政府が訪問して予防接種を行った老人ホーム職員は、オーストラリア全体で10%に満たないことが明らかになっています。
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