ビクトリア州でマグニチュード5.9の地震が発生し、メルボルンをはじめ、シドニー、キャンベラ、アデレードやタスマニアでも地震の揺れが報告されています。
ジオサイエンス・オーストラリアによると、オーストラリア東部標準時の午前9時15分頃に発生した地震の震源地は、メルボルンの北東約180kmに位置するマンズフィールドで、深さは10kmと発表されています。
その後、マグニチュード2.4~4.1の余震が6回発生しており、今後も余震が続くことが予想されています。
州緊急サービスのチーフオフィサーであるティム・ウィーブッシュ氏は、地震による被害は、「軽微な構造物の損傷が多い」とし、これまでに100件強の支援要請があり、そのうち55件が首都圏で、主に建物の煙突や外壁などの軽微な損傷に関連していると、記者団に述べました。
負傷者の報告はありませんが、メルボルン首都圏とマンズフィールド地区で被害が報告されており、ビーチワース病院では停電が発生しました。
チャペル・ストリートにあるベティーズ・バーガーズでは、建物に損傷を受けましたが、スタッフが中にいなかったことが確認されています。また、プラハンのワトル・ストリートにあるコールズでも、レンガ造りの建物に被害がありました。
揺れはジーロング、キャンベラの国会議事堂、シドニーのCBD、タスマニア州北部、南オーストラリア州の一部でも感じられました。
ビクトリア州のジェームズ・メリノ副州首相は、今後も余震が続く可能性があることをジオサイエンス社と確認したと述べ、「数週間、もしくは数カ月間にわたってさらなる余震が発生する可能性がある」としました。
マンズフィールドのマーク・ホルコム市長は、これまでに経験したことのない揺れだったと言います。
「机で仕事をしていましたが、(揺れを感じて)すぐに外に出ました。揺れが何であるかを理解するのに時間がかかりました」とABCに語っています。
「以前、海外で地震に遭ったことがありますが、今まで経験したことのないほど長い揺れに感じました。まるでトラックが通り過ぎるようなその音の大きさにも驚きました」。
気象庁によると、今回の地震による津波の心配はありません。
アメリカを訪問中のスコット・モリソン首相は、連邦政府は「国防軍やその他の機関に、必要な支援を提供するために待機している」と述べています。
今回の地震は、オーストラリアで発生した地震の中でも最も強いものの一つであると言われています。
1989年に発生したマグニチュード5.6のニューキャッスルの地震では、13人が死亡しました。
With AAP
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