KEY POINTS:
- NSW州の「アフォーダブルIVFイニシアチブ」に8000万ドルの資金が投入
- 不妊治療に充てられる2,000ドルの補助金は州内の数千人の女性を助けると期待
- 認定された民間IVFクリニックで自己負担額が発生した人は、リベートを請求する資格があります
体外受精治療を受けている女性にとって、妊娠することはときには大きな精神的、経済的負担をもたらしますが、ニューサウスウェールズ州政府では、その負担を軽減すべく新たなプログラムが開始しました。
体外受精治療がより手頃にアクセスできることを目的としたはこのほど8000万ドルの資金が投入され、民間クリニックで治療を受けた女性は2000ドルのリベートを請求することができます。
このリベートにより、州全体で約1万2,000人の女性が民間クリニックでの不妊治療に伴う自己負担額を軽減できると推定されています。
IVF リベート申請方法
Fertility Treatment Rebateと呼ばれるこのリベートは、MyService NSWのアカウントを通じて、またはService NSWのセンターで直接請求することができます。
女性、および女性とは認識しないが体外受精の治療を受けられる方で、ニューサウスウェールズ州にお住まいの方が申請でき、申請は1回のみとなります。
公認の不妊治療専門業者から治療を受け、他の政府プログラムやリベートで払い戻されていない自己負担分を請求することが条件となります。
またリベートは2022年10月1日まで遡ることができます。
公的支援による体外受精クリニックでの治療や、妊孕性温存治療を受けている方は対象外となります。
このプログラムは2026年10月1日まで、または資金が底をつくまで実施される予定です。
シドニーの母親でリベートを申請したギタ・スミスさんは、4回の体外受精治療を受け、流産とステージ4の子宮内膜症の手術を2回受けてから、3年以上の時を経て妊娠したと言います。
「自然妊娠ができない、あるいは不妊症であることを理由に、女性が沈黙したり、恥ずかしいと思ったり、不甲斐ないと思ったりしないでほしいのです」とスミスさんは言います。
「不妊治療の旅は精神的にも肉体的にも負担が大きいので、経済的なサポートがあることは、私たちにとって大きな違いです」。
体外受精をより身近なものに
これまでも女性や家族に優しい政策を主張してきたマット・キーン財務相は、17日、シドニーのモナシュIVFクリニックで開催された会見で、投資によりニューサウスウェールズ州の家庭にとって不妊治療が「より身近なものになる」と述べました。
「我々は、誰もが家計の管理と家庭を持つことのどちらからを選択する必要はない信じています」
「これは、ニューサウスウェールズ州が最も手頃に不妊治療や体外受精を受けられる場所の一つであることを保証するためのものです」
ブロニー・テイラー女性担当相によると、ニューサウスウェールズ州では16%のカップルが不妊の問題に直面していると言います。
また、このプログラムは、州の地方に住む女性が、専門的な治療を受けるためにシドニーや他の大都市に来ることがより可能になると称賛しています。
「これまでに見たことがないほどの多くの女性がキャリアを追求するようになりました。それは子供を生む時期を遅らせていることを意味し、しばしば(不妊)問題に直面する可能性があります」。
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