テンポラリービザ保持者は、昨年、連邦政府のジョブキーパープログラムから除外されましたが、今年は公衆衛生命令によって収入を失った、資格を持つ一部のテンポラリービザ保持者がCOVID-19災害給付金の受給対象となりました。
しかし、このセーフティネットの対象とならない人々の多くは、さまざまな困難に直面しています。
オーストラリア赤十字社は、政府のサポートがなく、ロックダウンにより極度の困難に直面している人々を支援しています。
緊急経済支援
同団体は、テンポラリービザ保持者、亡命者、そしてビザのステータスが不明な人にも緊急支援を行っています。
個人や家族は、食料や医薬品など、緊急度に応じて、200ドルから400ドルの単発支援を受けることができます。

Australian residents and some temporary visa holders are eligible for COVID disaster payments if they have lost income due to a health order. Source: Getty Images/ Courtneyk
「巨額ではありませんが、食料や医薬品、家賃や光熱費の負担など、短期的なニーズに対応するには十分です」と、オーストラリア赤十字社の移住プログラム責任者であるヴィッキー・マウ氏は述べています。
銀行口座に現金が振り込まれますので、必要なものを地元のコミュニティで購入することができます。特定のスーパーや業者を利用する必要はありません。
マウ氏によると、オーストラリア赤十字社を通じて、これまでに16万人以上が緊急経済支援を受けてきました。
COVID-19パンデミックが始まって以来、連邦政府は約200の慈善団体やコミュニティグループに1億6000万ドルの追加資金を提供し、緊急支援を行ってきました。また、必要に応じてさらに4,000万ドルの予算を確保しています。
支援内容は、食料品のパッケージや交通・薬局の引換券、家賃や光熱費の援助などです。また、金融危機の根本的な原因を解決するためのサービスの紹介も行っています。
食糧支援プログラム

Charities are working to provide food for people in need during the COVID-19 lockdowns in Melbourne and Sydney. Source: Getty Images/Asanka Ratnayake
セトルメント・サービス・インターナショナル(SSI)は、シドニー周辺の亡命者に経済的支援と食糧支援を行っています。
SSIのボランティアは、火曜と木曜にコミュニティに出向き、支援を希望する人に、ケアパッケージを届けています。
中にはミルクやパンなど、基本的な食材が入っているほか、オズ・ハーベスト社とコロンボ・ソーシャル社との提携により、調理済みの食事も含まれています。
SSIの亡命者サービス担当マネージャー、マーガレット・ブリックウッド氏によると、昨年に比べて支援の需要が50~100%増加している一方で、多くの人がその支援を実際に受け取ることに苦労しています。
「5km圏内のルールがあるため、人々は食料を得るために地域外に出ることができません。例えば、セントビンセントアポロに緊急支援を求めたくても、家から半径5キロ以内にあることはほとんどありません」。
またSSIは、政府からの支援金にアクセスできないテンポラリービザ保持者や亡命者に、経済的支援も提供しています。この他にも政府のCOVID災害給付金の申請サポートも行っています。
「亡命者にとっては非常にわかりにくいことです。私たちは災害給付金の受給資格について理解してもらうためのサポートを行ってきました。つまり、その人に合った選択肢を見つけることが大切なのです」と彼女は言います。
家庭内暴力の被害者や社会的弱者のためのケースワークサポート

Food Rescue Charity OzHarvest is working with several organisations, including Red Cross Australia, to provide food relief to people in need. Source: Getty Images/Lisa Maree Williams
緊急経済支援は1回限りのサポートである一方で、オーストラリア赤十字社では、家族間暴力の被害者に対してケースワーク・サポートも行っています。
赤十字のウェブサイトには、所得支援を受けられないテンポラリービザ保持者やビザのない人で、家庭内暴力を経験している人をサポートするための特別なプログラムがあり、マウ氏はそのよな状況下にいる人は助けを求めるよう呼びかけています。
またオーストラリア赤十字社は、他の弱者に対しても経常的な支援を行うことができると言います。
「特に弱い立場にある人には、ケースワーク・サポートに移行するための小さな規定があります。例えば、幼い子供を連れていて保護をする必要ある場合には、可能な限り紹介します」。
緊急支援は、197社のプロバイダーによって提供されており、オーストラリア全土で1,300以上の店舗がサービスを提供しています。プロバイダーのリストは、Department of Social Servicesの に掲載されています。
は、1週間に8時間以上または1日以上の仕事を失った人で、連邦政府邦がホットスポットに指定した地域の人が対象です。所得サポートを受ける資格があり、ロックダウンのために少なくとも8時間または1日の仕事を失った人は、通常の所得サポートの支払いに加えて、週に200ドルを受け取ることができます。
あなたや他の人が危険にさらされている場合は、000に電話してください。
The National Disability Abuse & Neglect Hotline 1800 880 052 障がい者に対する虐待やネグレクトの報告を受け付けています。
ELDERHelp | 1800 353 374 サポート、紹介を受ける方法を知ることができます。
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