生産性委員会が1日に発表した保育・教育年次報告書によると、オーストラリアでは、12年生を卒業する生徒数がここ数年で最低水準に達したほか、ほとんどの州やテリトリーで保育料が上昇していることが明らかになりました。
2020年は平均で190万人の12年生が卒業した一方で、COVID-19により対面授業に大きな影響が出た2021年は179万人と、約11万人の減少が確認されています。前回180万人を下回ったのは2017年です。
最大の減少幅が確認されたのはビクトリア州で、2021年に12年生を卒業した生徒は前年比で5万6,100人減少、次いでニューサウスウェールズ州の3万4,700人、西オーストラリア州の1万8,700人の減少が報告されています。
また昨年度はほとんどの州やテリトリーで、保育料が上昇したことがわかりましたが、政府はパンデミックにより影響を受けたこのセクターにおいて、多くの資金を投入しています。
施設における50時間のケアは、2020年から2021年の間に全国で週530ドルから540ドルへと10ドル上昇。最大の上昇が記録されたのはタスマニア州で週24ドル、次いでクイーンズランド州の週16ドル、南オーストラリア州の週15ドルとなっています。
ファミリーデーケアでも上昇が確認されており、50時間の全国平均は週8ドル上昇。タスマニア州は31ドルと、最大の上昇を記録した一方で、ACTでは26ドルの値下がりが報告されています。
一方、ビクトリア州とノーザンテリトリーでは、過去2会計年度の幼児期経常支出が最も増加し、子ども一人当たりそれぞれ2321ドル、1859ドル増加したことが報告されています。
連邦政府の経常的な早期保育支出は、この間140万ドル増加しています。
ノーザンテリトリーを除くすべての地域では、過去2会計年度において、保育での怪我、外傷、病気などの深刻な事故が増加したと報告されており、中でもニューサウスウェールズ州では1719件と最も急増していることもわかりました。
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