東京オリンピックに出場するオーストラリア人選手が、コロナウイルスの予防接種を優先的に受けることがわかりました。
火曜日に開催されたナショナルキャビネットでは、医療従事者、55歳以上のオーストラリア先住民、70歳以上の高齢者を含む優先グループ1bの下で、最大480人の選手と1,500人以上のサポートスタッフを含む、約2,050人がワクチンを接種することが合意されました。
エイジドケア及び高齢者担当相のリチャード・コルベック氏は、今回の措置は「オーストラリアの弱者を犠牲にするものではない」と述べています。
コルベック氏は声明で、「オーストラリアの弱者がワクチン接種を継続する上での最優先事項であることに変わりはありませんが、東京大会が近づくにつれ、このトップクラスの選手たちが直面しているプレッシャーを内閣は理解しています」と述べました。
また、グレッグ・ハント保健相は、「私たちは、選手たちが東京で競技を行い、無事にオーストラリアに戻ってくることを望んでいます」と付け加えています。
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オーストラリアでは現時点で、196万9337本のワクチンが投与されており、そのうち20万5203本が高齢者や障がい者施設で投与されています。
50歳以上の選手団にはアストラゼネカ社製のワクチンが、50歳以下にはファイザー社製のワクチンが接種されます。
オーストラリアオリンピック委員会のマット・キャロルCEOは、選手たちは公衆衛生システムに負担をかけないように、公衆衛生システム外で接種されると述べました。
「5年間の努力が報われたことに安堵している何百人もの選手、コーチ、そしてその家族が、非常に感謝していることでしょう」
「今回の保証は、彼らが求めていたものです」とキャロルCEOは述べています。
コロナウイルスのパンデミックの影響で昨年延期された東京オリンピックは、7月23日に開幕し、8月8日まで開催されます。
また8月24日から9月5日の日程で開催されるパラリンピックに出場する選手も同じく、ワクチンを優先的に接種する予定です。
国際オリンピック委員会(IOC)は、出場する選手に対してワクチン接種を義務化せず、推奨としています。
イランでは国民の大半が接種できていない状況下、選手やオリンピック関係者に対してワクチンの接種を開始。
一方韓国では選手団の年齢問わず、ファイザーワクチンの投与を今月末から開始するほか、アメリカはワクチンを接種した上で東京五輪に参加できるとの見通しを示しています。
日本政府は、選手や関係者に対する優先的な接種を「検討する」としていた一方で、具体的な発表はこれまでありません。
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