豪感染症専門家、WHO調査団の一員として今週武漢入り

世界保健機関(WHO)を中心とした10人の専門家からなるチームが、新型コロナウイルスの発生源と、それがどう世界に広まったかを解明しようとしています。

Australian Professor Dominic Dwyer will travel to China as part of a WHO mission to determine the origins of COVID-19.

Australian Professor Dominic Dwyer was in China as part of a WHO mission to determine the origins of COVID-19. Source: AAP

新型コロナウイルス・パンデミックの起源を調査するために、世界保健機関(WHO)からの10人の専門家が14日、中国入りすることがわかりました。この10人の中にはオーストラリアの感染症の専門家も含まれています。

調査団は先週、中国入りを予定していましたが、中国当局は入国を拒否。
中国の当局は今回、ローカルの保健当局が専門家らとともに、ウイルスの発生地とされる武漢を訪れることを、グローバル・タイムズを通じて発表しました。
Workers in protective suits walk past the Hankou railway station in Wuhan in April, last year.
Workers in protective suits walk past the Hankou railway station in Wuhan in April, last year. Source: AP
WHOのテドロス・アダノム事務局長は、武漢の訪問は、これまでに世界で190万人以上が死亡しているウイルスの発生源を特定し、それがどのように世界に広がったかを明らかにするための「重要な任務」であるとし、中国の当局者と協力することを楽しみにしていると述べました。

WHOの調査員として今回武漢入りするシドニー大学のドミニク・ドワイアー教授は、17年前、SARSの発生源を特定するために、同様の調査で中国に送られています。

しかし、WHOと提携している健康専門家は、調査団がウイルスの起源について結論に達することは「非常に低い」と述べています。

オーストラリアは5月、世界保健総会の会議で中国当局による隠ぺい工作の疑惑が高まるなか、ウイルスの起源について独立した調査が必要であると呼びかけ、後に137ヵ国の連合によって支持されています。
中国の習近平国家主席は、同国が「オープンに、透明性と責任を持って行動をしてきた」と述べ、WHOの調査委員会を支持するとした一方で、調査は「科学的かつ専門的な姿勢が必要であり、WHOが主導する必要がある。そして、客観性と公平性の原則が守られなければならない」と述べていました。

中国当局が6日、調査団の入国を認めたなかった際には、すでに2人のメンバーが母国を離れ、武漢に向かっており、アダノム事務局長は「非常に失望した」と述べ、1日も早く開始できることを願っていました。
WHOの緊急対応責任者マイク・ライアン氏は、調査の目的は「将来的に私たちを救うかもしれない答えを求めるもの」であるとし、責任の追及ではなく、パンデミックの防止であると述べています。

 当時無名だったコロナウイルスの最初のケースは、2020年の元旦に、中国の西部湖北省の武漢で検出されました。ウイルスは瞬く間に街に広がり、武漢は都市封鎖に追い込まれました。

 によると、これまでに9,080万人以上の感染が記録されています。

With Reuters

 

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Published 12 January 2021 4:40pm
By Maani Truu
Presented by Yumi Oba


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