アムネスティ・インターナショナルが毎年発表している人権問題に関する報告書において、豪先住民の拘置中の死亡と、アボリジニおよびトレス海峡諸島民の刑務所収容率の高さが指摘されました。
今年3月に入ってから、5人のオーストラリア先住民が警察の拘置所で命を落としており、最近では、3日土曜日にパースのカスアリーナ刑務所で45歳の男性受刑者が死亡しました。
1991年に王立委員会が発表した「アボリジニの拘置中の死亡に関する報告書」から30年が経過する来週、この相次ぐ死亡事故は広範な怒りを引き起こしています。
この報告書が1991年に発表されて以来、450人以上のアボリジニとトレス海峡諸島民が拘置中に死亡しています。
7日水曜日に発表されたアムネスティ・インターナショナルの報告書では、この問題に加えて、刑事責任年齢を10歳から14歳に引き上げることが広く支持されている実態が強調されています。この政策は、刑務所にいる若者の大半を占める先住民族の若者に不均衡な影響を及ぼすものです。
また、オーストラリア統計局によると、アボリジニとトレス海峡諸島民は、全人口の3.3%しかいないにもかかわらず、刑務所人口の29%を占めていることもわかっています。
「オーストラリア人は自分たちが幸せな国に住んでいると思っていますが、それは社会的・経済的に恵まれている人たちのことであり、私たちのコミュニティの中には、司法や基本的な権利にアクセスできない人々が大勢います」と、アムネスティ・インターナショナル・オーストラリア代表のサマンサ・クリントワース氏は述べています。
「今回の報告書は、問題に光を当て、私たちが多くの点で幸運である一方で、すべての人の権利を確実に保護するためには、長い道のりがあることを示しています」
またアムネスティ・インターナショナルは、オーストラリアの先住民がCOVID-19規則の取り締まりによって大きな影響を受けていることも明らかにしており、遠隔地の先住民コミュニティに住む人々が「一つの住居に人が多すぎるという理由で警察から嫌がらせを受けている」という報告を詳しく紹介しています。
さらには、COVID-19パンデミック時の移動や抗議活動の取り締まりも人権問題として取り上げ、社会から疎外されたコミュニティに対する公衆衛生規則の取り締まりを指摘しています。
これには、文化的・言語的に多様なコミュニティの住民が多いメルボルンの7つの公営住宅タワーを厳重に封鎖したことも含まれていました。
このタワーではCOVID-19の感染が発生したことを受け、約3,000人の住民が少なくとも5日間、アパートから出ることを許可されず、制限がメルボルンの広範囲にわたるロックダウンよりもかなり厳しいものであったと指摘されています。
「かつては海外で拘束され、現在はオーストラリアにいる約1,200人の難民が、地域社会で宙ぶらりんの生活を送っているか、APODや拘置所に拘束されています。また、パプアニューギニアやナウルでは、8年経った今でも約250人が収容されています」
「これは大変な人権侵害であり、直ちに終わらせなければなりません」
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